- もやもや不調を吹き飛ばすカギは「ホルモンを理解しコントロール」すること
前回までのお便りでは、女性の身体や心の変化が、女性ホルモンによって影響を受けていることをお伝えしました。
「女性ホルモンがアップ」「ホルモンを活性化」といった言葉を聞くこともあるかもしれませんが、これには医学的な根拠はありません。もやもや不調を吹き飛ばすのに大事なのは、「ホルモンを理解し、コントロールして振り回されないようにすること」です。
今回は、ホルモンのバランスと上手に付き合ったり、ホルモンバランスの変化に対応してもやもやを吹き飛ばす方法をお伝えします。
- 「プレ更年期」という言葉はありません!ピルでホルモンをコントロール
45歳を中心とした前後の5年ぐらいの時期を「更年期」といいます。30代半ばで更年期を心配する必要はありません。30代であれば、ホルモンバランスの乱れによる不調の可能性が考えられます。
ホルモンバランスの乱れに対応する方法の一つがピル。ピルは、エストロゲンとプロゲステロンを含む錠剤を飲むことで、排卵を止める薬です。
女性は、毎月生理周期に合わせてホルモン量が変化しています。生理周期は、約28日間。その間に、女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンは分泌量のバランスを変えながら女性の体を整えています*2。
ピルを飲むことで、このホルモンの分泌量の変動が小さくなるため、ホルモンバランスの変化による不調の影響を受けにくくなるのです。PMSや月経困難症の対策にもなります。
- 閉経したら?ホルモン補充療法でホルモンを補うことができる
閉経することで、女性の身体にはさまざまな変化が訪れます。ホルモンが急激に減ることで、身体や心がその変化についていけなくなることも。
そんな場合には、「ホルモンを補充する」ことができます。ホルモン補充療法には、飲み薬だけでなく、シールのように肌に貼るタイプもあります。更年期と診断されれば保険が適用されます。
この不調って更年期の不調なのかな?と思ったら、ホルモン検査をしてみましょう。婦人科では、ホルモン検査で更年期のホルモンバランスかどうかを確認することができます。閉経すると、コレステロール値をコントロールしたり、血圧を下げていた女性ホルモンが出なくなるため、代謝が落ち体重が増加しやすくなります。高血圧や高コレステロール、骨粗しょう症になりやすくなるのもこのころです。こういった症状を気軽に相談するためにも、自分に合った相談しやすい婦人科を見つけておきましょう。
- これだけやればOKはない!
ホルモンが分泌されなくなることで、骨や血圧など健康にも影響がでることをお伝えしました。女性ホルモンが機能することで守られていたことが、ホルモンが減り、分泌されなくなるのだから、当然ですよね。
日常生活ではバランスの取れた食事を取ったり、ストレスをためない生活をすることは大切です。そして、「これだけやっておけばおいい」といったSNSの情報には惑わされないようにしましょう。
もやもや解消の5箇条
お便りを読んでいただき、ありがとうございました。
次回からは、女性の健康に関する気になる疑問について、みなさんからいただいた質問にも回答します。
このお便りは、アンケートで、お届けする情報について「年齢を重ねて出る症状(更年期)について」「健康的なキレイ(女性の痩せ)について」「(男性向け)働く女性の健康について」のうち、「年齢を重ねて出る症状(更年期)について」を選択いただいた方、またはアンケートに回答がなかった方には事務局がご登録いただいた年齢・性別に合わせてお送りしています
*1 厚生労働省 女性の健康推進室「ヘルスケアラボ」https://w-health.jp/
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カラダシルプロジェクト運営事務局
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