- もやもや不調を吹き飛ばすカギは「ホルモンによる不調を理解」すること
前回までのお便りでは、男性ホルモンの減少によって男性にも更年期が起きることや、ホルモン量は正しく測ったり、足りなければ補ったりすることができることをお伝えしました。
「男性ホルモンがアップ」「ホルモンを活性化」といった言葉を聞くこともあるかもしれませんが、これには医学的な根拠はありません。もやもや不調を吹き飛ばすのに大事なのは、「ホルモンによる不調を理解すること」です。
今回は、女性の健康をサポートする男性自身が、ホルモンのバランスと上手に付き合ったり、ホルモンバランスの変化に対応してもやもやを吹き飛ばす方法をお伝えします。
- 男性ホルモンの減少は、老化現象のひとつ
男性更年期の不調で現れる症状は、前回の記事でもお伝えした通り、男性ホルモンである、テストステロンの分泌量が低下することで起こります。テストステロンの分泌量は個人差が大きく、もともと多い人もいれば少ない人もいます。女性の更年期の不調が閉経前後の急激なホルモンの減少で起こるのに比べ、男性の多くの方は加齢とともにゆるやかに男性ホルモンが減っていくので、40代以降、誰でも更年期になる可能性があります。
男性ホルモンには内蔵脂肪を減少させ、体重増加や肥満を抑制する働きがあります。男性ホルモンが減ることで、体重が増えやすくなることも。肥満は、そのまま放置すると、生活習慣病などの原因にもなります。男性ホルモンの減少は、ストレスや睡眠不足などの影響を受けるため、男性ホルモンの力を維持するためには、生活習慣の改善が大切です*1。
- ホルモン補充療法でホルモンを補うことができる
男性ホルモンの値が低く、症状が強いときには、ホルモン補充療法ホルモンを補うこともできます。塗り薬や経口薬、注射などの方法がありますが、現在、保険の適用が認められているのは、注射によるテストステロン補充のみです*1。
気になる方は、血液検査によってホルモンの値を測ることもできます。男性の更年期の不調は、泌尿器科やメンズヘルス外来で相談することができます。不調の原因を決めつけず、気になる症状があれば受診してみましょう。
- これだけやればOKはない!
日常生活ではバランスの取れた食事を取ったり、ストレスをためない生活をすることが大切です。そして、「これだけやっておけばおいい」といったSNSの情報には惑わされないようにしましょう。
お便りを読んでいただき、ありがとうございました。
次回からは、女性の健康に関する気になる疑問について、みなさんからいただいた質問にも回答します。
このお便りは、アンケートで、お届けする情報について「年齢を重ねて出る症状(更年期)について」「健康的なキレイ(女性の痩せ)について」「(男性向け)働く女性の健康について」のうち、「(男性向け)働く女性の健康について」を選択いただいた方、またはアンケートに回答がなかった方には事務局がご登録いただいた年齢・性別に合わせてお送りしています
*1 一般社団法人 日本内分泌学会 http://www.j-endo.jp/modules/patient/index.php?content_id=71
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ご不明な点はプロジェクト運営事務局まで
カラダシルプロジェクト運営事務局
karadashiru_info@minacare.co.jp
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